リゼロのレムとラム(もしくは切っても切り離せない関係)
特に原作を読んだわけではないのですが、
物語としてのうまさは先に進めば、よりはっきりと分かるように思えるので、
話を分かりやすくするためにも、あえてアニメの4話以降(原作であれば2巻以降)のみを扱っていきます。
ループの告白を防ぐ仕組み
リゼロの状況であれば、自分からループしていることを言った方が協力を得やすいのでは?と疑問が浮かびます。
ところが魔法のようなもので自分からいうことを封じられ、他人から気づくことも難しい状況であることが示されます。
(ここがシュタゲや僕だけがいない街とは違う所と言えます)
そのペナルティにしかならないはずのものをうまく利用していくシーンもあり、うまさを感じます。
メインの登場人物が少ないということもあるので全ての登場人物が重要に思えますが、
最も注目すべきは、レムとラムの関係にあると言えます。
レムとラム
二人の関係は「泣いた赤鬼」という児童文学で例えられています。
二人の正体を考えれば、この話が大きな伏線であることは言うまでもありません。
リゼロ。「泣いた赤鬼」の話は表現がうまい。逢魔が時の状況だから、「赤」と「青」が混じる空。「赤」い方にはカラスの群れ。「青」い方には一羽だけ。意味深すぎたので、後の展開はある程度予想できたが、それ以前にも消去法で推理できるほど伏線が入っていた気がする。
— あんすこむたん(旧でりだん) (@deyidan) 2016年5月11日
(以下 第7話 ナツキ・スバルのリスタート と 第11話 レムの内容から)
リゼロ。レムの過去話は良かった。「双子」という関係と自分の能力が劣っているということから、「自分がいなければよかった」となったことを説得力ある形で示している。(今まで視聴していれば、二人でないとダメと両方思っているのは分かる)ただし、肝心の主人公の説得がちょーーーと弱い。
— あんすこむたん(旧でりだん) (@deyidan) 2016年6月15日
それは様々なセリフ、演出から見ることが出来ます。
分かりやすいのが「影」です。
(7話の)レムが呪いにより衰弱死したためにラムが泣け叫ぶシーンで、レム、ラムともに影が半身であることに注目してみましょう。
その演出が後のベアトリスの
「どちらが欠けても、あの姉妹は元には戻らない。戻れないのよ。」
というセリフで強調されています。
レムを見ると、ラムの存在があって初めて存在できるもの。
「影」のような存在ととらえることもできます。
11話でアジサイに注目して見ると、太陽の光が青いアジサイに強くあたっています。
その直後に太陽の光がさんさんとあたった状況でレムの笑顔を見ることが出来ます。
主人公のセリフによって、自分が存在してもいいんだ。自分と言う存在を認めてもらったということを分かりやすく示しています。
問題があるとすれば、主人公のキメ台詞が必要な所にそれらしいものが無かったように思えることです。
レムのことを肯定しているのは明らかなので、どこかしらここが重要なセリフだと思わせる仕組みが、必要だったでしょう。
Re:ゼロから始める異世界生活 短編集 (2) (MF文庫J)
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