ミステリーのアニメ化はなぜ難しいか(またはミステリーとアニメの親和性)
分りやすくするために最近のミステリーに関わるアニメを紹介しながら、難しさを考えます。
僕だけがいない街
(以下僕街)
終盤は原作と違う形であったり、OPは回によって微妙に違いがあります。更に校舎が水で満たされる描写、EDでハムスターが回し車を回している様子など展開を暗示する直接的なヒントが盛り込まれていました。
そうした様々な工夫があり、内容も相まってうまさを感じるアニメでした。
ただ、僕街の場合、どうやってこの運命を変えるか。というのが主で犯人が誰であるかということは意外と重要ではありません。
ミステリー要素があるアニメとは言えても、多いアニメとは言えないでしょう。
ハルチカ、櫻子さんの足下には死体が埋まっている
(以下櫻子さん)
いかんせん、櫻子さんだったら、謎が単純なのもあったのと櫻子さんのキャラの濃さでなんとかなってた気がするが、ハルチカいろんな意味でそこら辺の調整の難度が半端じゃない感じが・・・。(実際見てても高速で謎解きをしていく感じ)
— あんすこむたん(旧でりだん) (@deyidan) March 24, 2016
差はあれど,時間の制約によって視聴者に推理する、考える時間が無いというのがどちらでも出ています。
ただ、櫻子さんではアニメという形をうまく使った回が存在しています。
それは第玖骨で、Aパート、Bパートで違う謎解きをしている回です。
どちらもおばあちゃんの「愛情」がポイントになる話で、Aパートの謎がBパートの謎のヒントとしても機能していて、ちょうどいい難しさに思えます。
ただこの手法はひとつのアニメで何回も使用できるほど便利なものではないということです。
原作があったとしても似てるかつながりがある話がなければできず、アニメに携わるスタッフの力量が試されます。
ミステリーをアニメにする難しさ
時間にあるといっても過言ではないように思えます。
ミステリーのアニメが直面するのはあんまり、真面目に原作準拠で行くと話が進んでない感じがするし、急げば謎解きにすごさも感動も何も覚えずに終わるという難しさ。
— あんすこむたん(旧でりだん) (@deyidan) March 24, 2016
とツイートしていますが、
この事情があるために1クールですると、余計に難易度が上がります。(原作が小説の長編だと1クール持たせることに工夫が必要となります)
2クールなら時間をかけなければならない話に話数を当て、かけなくてもいい話は1話もしくはAパート、Bパートでというのが理想に思えます。